ビタミンCと人体

高濃度ビタミンCビタミンCは人体に欠かすことができない成分です。
ウィルスや細菌に対する抵抗力の向上、風邪や感染症を予防、ストレスを緩和、血中コレステロールを低下、発ガン物質の生成を抑制、鉄の吸収を助けるなど、様々な働きをします。ビタミンCの強い抗酸化作用により発生する過酸化水素が、癌細胞には有害であることも報告されました。

また、ビタミンCコラーゲンの生成にも不可欠な水溶性ビタミンです。
コラーゲンは肌の張りを保ち、しみや小ジワを防ぎます。
ビタミンCは、美容・健康に欠かせない成分なのです。

しかし、ビタミンCは人体で生成することが不可能な成分でもあります。
通常は食物・サプリメントで補給しますが、現代人はストレス、飲酒、喫煙、病気などによって補給量よりも多いビタミンCを消費しがちです。
現代人は慢性的なビタミンC不足に陥っていると言っても過言ではありません。

高濃度ビタミンC点滴療法とは

ビタミンCは大量に摂取しても、余剰分は尿として排出されるから無意味だといわれてきました。しかし、ビタミンCの一部が体内に残って血液や組織のビタミンC濃度を高めることが分かっています。
内服では消化管からの吸収に限界があり、十分に血中濃度を挙げることは困難ですが、注射点滴で直接体内に吸収されることにより、高い濃度で作用させることができます。
また、高濃度ビタミンC点滴療法は、25g以上という、サプリメントや食品をはるかに超える高濃度ビタミンC点滴によって直接的・効率的に取り入れる新しい治療法です。通常量の注射点滴と比べ、美肌や免疫力増強、しみの改善などにさらに高い効果が期待できます。
さらに、超高濃度ビタミンC点滴投与し、抗がん剤と同様の抗がん作用を発揮し、副作用のないことで注目を集めている、高濃度ビタミンC点滴療法も行なっております。米国国立衛生研究所(NIH)や国立癌研究所(NCI)が注目し、大学で卵巣癌、子宮ガン、悪性リンパ腫の患者について臨床研究が進行しています。

高濃度ビタミンC点滴療法の効果

1:しみの改善と予防、美白効果

メラニンを作る酵素であるチロシナーゼを阻害し、メラニン色素の生成を抑制することにより、しみの改善や予防、美白効果があります。

2:コラーゲンの生成促進

ビタミンCの主な作用として特定の酵素を助ける「補酵素」としての作用があります。特に、コラーゲンを合成するための酵素の働きを助けます。コラーゲンは三つ網状の繊維で、腱、骨、皮膚、血管壁やさまざまな内臓器官の支持組織を構成する「結合組織」の主要成分です。ほとんどの動物は、ブドウ糖からビタミンCをつくることができますが、ヒトはこの能力を失ってしまい、ビタミンCを体内で作ることができません。ビタミンCが不足するとコラーゲンの同化が進行せず、歯のぐらつき・血管の脆弱化・皮膚からの出血・怪我の回復や免疫機能の低下・軽度の貧血など、壊血病の諸症状を呈するようになります。壊血病とは、血管がもろくなって、歯茎や内臓から出血が起こり、やがて死に至る病気です。同様に、コラーゲンを多く含む骨に対しても影響を与えます。
ビタミンCが豊富にありコラーゲンの生成が促進されれば、肌のはり、しわ、たるみの改善やお肌の老化予防にも効果的です。

3:にきびの改善、毛穴の引き締め

過剰な皮脂の分泌を抑え、にきびをできにくくします。皮脂腺の働きを抑えることで毛穴の引き締め効果もあります。

4:優れた抗酸化作用

紫外線などで生まれる活性酸素(フリーラジカル)は老化の大きなの原因の一つです。
ビタミンCの強い抗酸化力で活性酸素を除去し、多くの生理的機能と遺伝子レベルに作用し細胞の寿命を延ばし肌の老化を遅らせます。

5:抗ストレス作用

人間はストレスを感じると、これに対抗する為に、抗ストレスホルモンを作りますが、その際にはビタミンCが必要となります。

6:病気から身を守る

ビタミンCはタンパク質の合成にも必要でありまた、蛋白質からインターフェロンを作るときの協同因子として働きます。3種類のインターフェロンのなかで、ガンマインターフェロンはNK細胞(ナチュラルキラー細胞;細菌やウイルス、ガンやエイズなどで障害が出た細胞などを捕食してくれる細胞)の活性を高めるなど、免疫機能維持にも重要な働きがあります。また、ウイルスと戦う白血球の働きを強化する働きから、風邪をひきにくくなったり、風邪の回復が早まる効果もあるとされています。

7:動脈硬化の予防

血中コレステロールが増えると動脈硬化症が多くなり脳血栓、狭心症、心筋梗塞になり易くなります。ビタミンCは過剰なコレステロールを胆汁酸に変えて外部へ排出することが証明されています。

8:鉄分、カルシウムなどミネラルの吸収促進

鉄過剰の原因になることもあり、注意を要する場合もあります。

ビタミンCには、このような優れた効果があります。通常、経口による摂取では、ビタミンCのような水溶性ビタミンは、どんなに大量に摂取しても血中濃度はあまり上昇せずに尿中から排泄されてしまいますが、血管に直接投与することにより、体内に取り込まれたビタミンCはさまざまな効果を発揮してくれます。

ガンに対する高濃度ビタミンC療法

高濃度ビタミンC療法は、今注目されている癌の治療法でもあります。
これは、ビタミンC 50〜150gを点滴投与し、過酸化水素の生成により正常細胞に影響を与えずに癌細胞のみを殺すものです。
経口投与では吸収される量に限界があり、余った分は尿に排泄されてしまいますが、直接血管内に投与することにより、ビタミンCの血中濃度が25倍から投与量によっては70倍以上高くなります。
この超高濃度ビタミンCが、副作用なく癌細胞を死滅させたり、浸潤や転移を予防したりすることが解明されてきました。

2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI), 食品薬品局(FDA)の共同研究で、『高濃度アスコルビン酸(ビタミンC)は、ガン細胞に対し選択的に毒性として働く』と発表されて以来、米国では副作用のない癌治療として約1万人の医師・自然療法医・統合代替医療医が導入しています。

ビタミンCは自分が酸化されることで強力な抗酸化作用を持ちますが、その際、大量の過酸化水素を発生させます。高濃度ビタミンCが投与されると、正常な細胞にはカタラーゼやグルタチオンという酵素が存在して過酸化水素を分解するため、害がありませんが、ガン細胞にはこれらの酵素がないため、過酸化水素を分解できずに死んでしまいます。高濃度ビタミンCはガン細胞にとって「抗ガン剤」と変わらない作用をもたらします。

上記の発表では、ビタミンCが正常細胞に害を与えずに、がん細胞のみを殺すこと、ビタミンC濃度が高くなるほど、がん細胞が死滅する確率も上昇することが検証されています。

また、ビタミンCにはがん細胞の転移を阻止する作用があることも報告されています。
がん細胞はヒアルロニダーゼという物質を産生し、周辺のヒアルロン酸を分解して、間質マトリックスを脆弱化させ、がん細胞が増殖して周囲の組織に浸潤するのを助けます。至適量(治療レベル)のビタミンCは、そのヒアルロニダーゼを抑制する物質を増加させ、間質マトリックスの崩壊を防ぐことが分かっています。また、ビタミンCは細胞外マトリックスの形成に必要なプロコラーゲンの分泌を促進します。このコラーゲンバリヤーが、がん細胞を包み込んで増殖や転移の抑制を可能にしているのです。
また、ビタミンCには、ウィルス感染症治療に対しても効果がある他、抗ヒスタミン作用(かゆみを抑える)、免疫力向上作用、活性酸素除去作用などもあることがわかっています。

高濃度ビタミンC療法は通常の抗ガン剤とは異なり副作用がないのが最大の特長です。
ガンの病状・病期により異なりますが、ビタミンC25g以上を配合した高濃度ビタミンC溶液を作り、これを約1時間かけて点滴していきます。
はじめは、週に2回の点滴を行い、その効果を確認し、投与量を調整しながら治療をすすめていきます。
米国では、すでに乳ガン、前立腺ガン、直腸ガン、肺ガン、悪性リンパ腫、大腸ガン、すい臓ガン、卵巣ガン、膀胱ガン、腎臓ガン、子宮ガン、などの各ガンへの高濃度ビタミンC療法よる治療効果が報告されています。

高濃度ビタミンC点滴療法は次のような方にお勧めです

  1. 有効な治療法がない方
  2. 抗ガン剤や放射線治療が無効の方
  3. 抗ガン剤や放射線治療と併用する方
  4. 抗ガン剤や放射線治療の副作用が強くて続けられない方
  5. ウィルス感染症で治療しないといけない方
  6. 免疫力、抵抗力が低い方
  7. 重度の皮膚疾患の方
  8. ガンを予防したい方

高濃度ビタミンC点滴療法は、腎臓機能の低い方や栄養状態の悪い方、脱水症状の方、現在透析中の方はこの治療を受けることが出来ません。

高濃度ビタミンC点滴の事前の注意と副作用

  1. 糖尿病の方で、点滴後に簡易自己血糖測定器で測定すると、見かけ上の高血糖となるので、血糖値によりインスリンの投与を調節している方は注意してください。
  2. G6PD欠損症(溶血の危険性があります。そのため、初回はG6PDの欠損がないかどうかの採血検査を受けていただく必要があります)
  3. 鉄の過剰蓄積(ビタミンCは鉄を吸収を促進します)
  4. 腎不全・心不全、腹水、浮腫のある方(水分過剰貯留により病状の悪化を招く恐れがあります)
  5. 腎結石(非常に稀です)

点滴中、口渇感を生じる方がいらっしゃいます。点滴中に水分補給をしながら治療を受けていただくことがあります。血管の痛みを感じる場合がありますが、投与速度の調整などにより防ぐことができます。

高濃度ビタミンC療法は代替医療です。また、すでに有効な抗ガン剤に代わるものではありませんので、説明を聞き、十分ご納得された上で治療を選択してください。

高濃度ビタミンC点滴の治療時間など

治療方法:治療の目的などにより異なりますが、週に1〜2回程度行います。
点滴時間:30分から2時間
治療期間:まずは3ヶ月間継続していただくことが基本となります。目的によりことなりますが、その後の継続により、より高い効果が期待できます。